第1回ワークショップ

腹をくくったアンカラママは、ワークショップを6回、合計12時間の計画を立てた。

1回目は理論だけ、2回目からは、1時間は、理論、1時間はどんぐりを解く時間にあてた。

1回目、2人の中学の数学の先生を迎え、無事終了~

テーマは脳の発達。リンコとりんごなどの例を交えて、分かるとはなにか、考えるとは何か、を教える。

簡単な問題例の絵を描いて見せて、今、頭が瞬間的に思考したけど、どういう経過を辿ったか、丁寧に分析して見せる。

「本当は、小学部の担任の先生方こそ来てほしいんだけど、PYPの研究会が始まって、多忙だから・・」

すると、押さえていた不満が爆発。「あの人らはね、言ってもわからんし、何も変わらんわよ。自信満々で、子供らを中学部に送り込んでくるけど、基礎がない子らばっかりで、こっちがどんだけ苦労してるか。倍数算を教えようとしたら、倍がわかってなかったり、分数計算を教えようとしたら、分数のイロハも知らなかったり。こっちで全部教えなおして、プラス、中学部の内容も教えていかなきゃならない」

現在、中学は、5年から8年まで。分数は4年で、同分母の加減が入る。

アンカラママ「私は、少しずつ現場の意識を変えていこうと頑張ってるよ。主任に、宿題の改革を言いにいったりもしてる。エスキシェヒル、宿題の量が、10年前のアンカラみたいに多いもん。今、アンカラの私学、ここまで宿題ださないよ。イスタンブールもそうらしい。でも、どんぐりの絵を見ても、分からない先生が多いんだよ。だから、授業もああなるんだけどね。ここだけは、押さえてほしい、っていう項目もわからないから、いらんところで、時間を取りすぎてたりね」

すると、年配の先生は、
「わたしもね、実は、ずっと娘の宿題をやったのよ。左手でやってたから、しまいに私の左手は、右手みたいに動くようになっちゃったわよ」

2時間はあっという間に過ぎた。「面白かった!時間がたつのを忘れるほどよ」

そして、今、アンカラママが教えている3年生が、中学部に来るのを、楽しみに待ってるから・・・のせりふで、1回目のワークは終わった。

来年度、今の3年を、もう1年教えられたら、割合の基礎を仕込んであげられる。そうすれば、分数計算なんて、楽勝。
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わかりやすい話

先日、字の練習が始まった幼稚部の子達が、いきなりどんぐりができなくなった話を書いた。

ところが、最近、また以前のように、できるようになったので、不思議に思って、親しい幼稚部の先生に聞いてみた。

「最近、字の練習はやらせてるの?」

「え、ああ、ときどきね」

「一月前に、いきなりどんぐりができなくなって、字の練習が始まったのがわかったのよ。幼稚部の子供が字の練習をやると、ストレスで頭が働かなくなるから。前の学校でも同じだったわ。だけど、また最近どんぐりができるようになったから、もしかして字の練習やってないのかな、と思って」

先生は驚いて、「すごいわ、よくわかるのね。実は、子供たちの反応が悪かったから、もうやらせてないのよ」

謎かけ

「どんぐり」とかけて、「ごんぎつね」と解く。

小学部職員室の会話

小3担任A「今週から、長さと量の単元に入ったんだけど、単位換算の問題、教えてないのにみんながズバズバ解いて、びっくりしたわ」

アンカラママ(ハムスター本借り問題、コロコロごろごろ×2、カード製造機)

小3担任B「うちもそうなのよ。今年は本当にうまくいってるの。文章題を黒板に書いた瞬間から、手があがりまくり」

アンカラママ(どんぐり歴半年、半年)

担任A「2年までの授業がうまくいったせいね」

担任B「私もそう思うわ。」

アンカラママ(どんぐり前は、頭の健康診断、瀕死)

担任A、部屋にいた教育実習生に「ゆっくり理解しながら進むから、うまくいくのよ。あなたたちもあせったらだめよ。」

真剣な顔でうなずく実習生。

アンカラママ(ごん・・・)

面妖な話

理系センスゼロのアンカラママに、またもや面妖な話が舞い込んできた。

今までも、どんぐりワークショップにどこぞの大学の教育学部の先生が来たとか、そういうことは何度かあったのだが、この人たちはたいてい文系の人で、どんぐりを試しにやってみると、公式で解こうとして解けなかったりで、講師役であるアンカラママに幻滅する、という展開にはならなかったのだが、

うちの学校の中学部の数学の先生方が、アンカラママからどんぐりを習得したいから、講座を開いてくれ、と申し込んできたのである。

先導役の女性の先生が、鼻息荒く語る。「私はいつもボードをチェックしてるのよ。あなたのやってることが半端なく気に入ったから、中学部にどんぐり授業を導入することにしたわ。あなた1人では時間が足りないから、私たちがメソッドを習得して、手分けして生徒たちに教えたい。中学部の主任とも、もう話をつけたわ。全員が資格をとって、うちはどんぐりメソッドで、数学をやっているトルコ初の中学、ということになれば、対外的にも素晴らしいことになるわ。主任もこのアイデアに大満足よ。彼女も参加するって言ってるわ」

一般保護者でもなく、小学生の担任の先生でもなく、数学の先生方に、アンカラママが授業?

週1回2時間ずつ、計5回のコース。

急いで、授業計画を立てなければ!もう、来週開始だって・・

トルコの中学部は、5年から8年までで、受験の年である8年をのぞく、3学年をターゲットにする。
お手本に最適な、5年選択どんぐりのお絵かき帳もある。これをコピーさせてもらって、教材にするとして・・

それでも、高学年開始学校どんぐりを、どう完成させていけばいいのか、不安もある。

まず、数学の先生方が図を描けるようになるまで、つまり、具象思考を図に落とせるようになるのに、どのくらい期間が必要なのか、見当がつかない。個人差が大きいと思われる。抽象思考に優れた人たちなだけに、余計抵抗感がある人がいるのは、今まで保護者相手にワークをやった経験から、こちらは知っている。

いいとこどりで、最初からテストの点アップを目指すのでなく、視考力を育てるのを最優先、しかも、大急ぎでやらなければならない、という考えを受け入れられるようになるのに、どのくらい引っ張るべきか・・

アナドル大学のどんぐり勉強会が途切れがちで、(大人に宿題出すと、ワークが途切れる)月2ペースになってきたので、大学の先生方に、こっちに来て一緒になってもらおうか、、

学校が主催している、PYPの学習会も週1で参加しているのだが、こっちは免除してもらおう・・
今まで2回、学習会に出たが、感情、理論の両輪教育が分かっていない人たちばっかで、時間のムダだから。

ああ、誰か、日本から応援に来てほしい~~通訳はするから~~(切実)

大人どんぐりの効果

どんぐりを知って約8年。

先日、書道をやってみたらやたらうまくなってた、と書いたのだが、実はほかにもいろいろある。

1 運転がうまくなった

アンカラママは、子供のころは体が弱く、体育も下手、特に球技が苦手で、空間認知能力が人より低い。

大学の終わりにオートマ免許を取ったはいいが、地図は読めないし、車庫入れはぶつけまくり、家の前の電柱にもサイドを擦りまくり、いつもおぼろげな感覚で運転していた。

ところが、どんぐりをやって5年目くらいから、なんとなく空間の感覚がつかめるようになり、車庫入れも、きわどいものでなければ、うまくはないが、できるようになった。運転していて、余裕ができた。 トルコでは運転していないので、日本に里帰りした際だけ運転している。なので、年季で運転がうまくなるケースではありえない。

2 ロゴの隠し文字に気づくようになった

今まで特に意識してみることのなかったいろんなブランドのロゴの隠し文字に、ときどき気づくようになった。どうして今まで気づかなかったのか、子供たちに「え、今頃気づいたの?」と逆に驚かれる。

3 学力アップ

中2で数学の苦手意識ができてから、下降一方だった。大学受験は文系3科目に絞って勉強したものだった。数学には一生かかわりたくなかった。公務員試験など最初からあきらめていた。

数年前、ためしに地元の市役所の契約職員の試験を受けてみた。一次試験は、一般教養のペーパーテストである。会場は、ざっと数えて500人の人が受けに来てたが、リクルートスーツを着た人、中年の男性、直前まで時事問題の問題集を開いている人など、皆真剣そうだった。

何の準備もせず、普段は海外にいるアンカラママは、3番の成績だったと通知が来た。一次試験をパスしたのは、12人だけ、ということだった。中学程度の、数学の文章題が、面白いように解けたのがうれしかった。式を立てず、絵図で解いたのだった。

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プロフィール

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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