どんぐりセミナーのお知らせ (アンカラ)

2015年11月22日 日曜日 13.00-16.00

場所 トルコ日本基金文化センター (Ankara-Oran)

参加料 無料

文化的催しということで、会場費を無料にしてくださいました。
トルコ日本基金さん、ありがとうございます。







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教育系掲示板より

トルコの教育系サイトの、小3の担任の先生方の2012年の書き込みを、きのう偶然発見した。

こんにちわ。私の教室で、文章題が苦手な子供たちと取り組んでいることを報告します。ここ一ヶ月、算数の授業で、絵を描いて問題を解いています。望み薄だった子供、支援教育を受けている子供さえ、問題を解き始めました。方法はとても簡単で、図とかじゃなくて、普通の問題をお絵かきして始めました。最初は、一授業で1-2問しか解けない子供たちも、今ではコツをつかんで、問題によっては、絵を描かずに解き始めました。(この方法は)効果ありますよ。これをやれば、問題を解くのに必要な式がはっきり見えるようになります。みんな楽しんでます。もともと学力が高い子たちも楽しんでます。小さなお絵かき帳があればOKです。ドンガリという、日本の方法です。試す値打ちアリですよ。さようなら

ドンガリじゃ、読者が検索してもどんぐりトルコサイトにたどり着けない・・
それにしても、学校で毎日やれば、どんな効果があるか、ということ。この先生はどんぐり方式を深く理解されていないので、問題を解くことだけに使っているのだが、(絵を描かずに解けることを評価している)おそらく宿題も少ないのだろう。驚くべき効果である。

このあと、他の先生方からの書き込みが続く。


xx先生、そうなんです。私も算数の授業でこの方法を使っています。文章の要素を書きだす、みたいな、既存の方法よりずっと効果があります。ちょっと時間がかかりますが、子供は問題を理解して、何をすべきか発見します。私はお絵かき帳でなくて、算数のノートに絵を描かせてます。この方法、本当に役立ちますよ。

xx先生、絶対に試す価値があります。おっしゃっている方法、私も使っています。1回の授業で、2問しか解けませんが、理屈を理解しながら解いています。それまでの2年間、私が図をボードに描いて説明して、それをノートに写させていました。こんなにやってるのに、どうして子供たちはわからないのか、と思ってました。今年から、絵を描きはじめました。子供たちが、「先生、わたしたち、わかるようになりました」と言ってくるので、とても幸せです。先生方、全員にお勧めします。課程をこなすのが大事なのでなく、理解しながら学ぶことが大事なのです。

この掲示板では、今年もどんぐりをお勧めする書き込みが2件あった。

田舎の小学校

生徒数68人の、トルコの田舎の小学校の校長先生から、どんぐり導入の申し込みが来ました。

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幼稚園どんぐり トルコ人の先生初

アンカラママは先生二人に指導に行っているのだが、そのうちの一人が、アンカラママがいないときに、子供たちとどんぐりをやってくださっていた。

背景も、何もない、文章どおりの物だけの絵だけど・・・

いい、いい。まずは、ここからがスタートだよ。

この日は、年長問題の、おじいさんの車問題をアンカラママがデモ授業(子供たちとどんぐり)。

目をつぶって・・・さあ、車がやってきたよ・・・

子供たちは、背景も、お空の様子も、排気ガスのにおいも、いっぱい再現して描きこんでくれた。

タイヤを描くスペースがなくなったら、車を大きくした。

ある子は、車の後方にタイヤを6つ描いたが、前方にも同じ数だけ描いた。

理由をきいたら、「だって、前にひっくり返っちゃうもん」バランスをとるために、タイヤを描き足したのだ。

アンカラママが、ほめるのを、先生方が見ている。

子供たちのお絵かき帳に色が溢れ、笑いが溢れた。

幼稚園の25人クラスでも、どんぐりはできる。

幼稚園のデモ授業

虫歯のわにさんの問題。アンカラママのデモ授業。

アンカラママは、最初は口を閉じたワニさんを描く。ワニさんは泣いているので、どうしたのか、と子供たちに予想させる。

ワニさんの近くには、アメなどが転がっているので、虫歯かな、という子供が出てくるのを待つ。

それから、みんなで「お口を開けて!」と呼びかけさせる。

その下に、今度は大口を開けたワニさんを描く。

必ず、「ワニさんがもう一匹来たのかな」という子供がいる。それに対して、「同じワニさんよ」と答える子がいる。
どのクラスでもそうだ。

ここで、シーン展開の描き方を、子供たちに見せている。無論、子供たちは意識していないが・・

さて、虫歯でない歯をみんなで数えるとき、虫歯の歯もあえてペンを指していく。

すると、4-5-・・と惰性で数えてしまう子がいる。

アンカラママはそこで手を止める。子供たちは、あれっという感じで、しばし無言になる。

アンカラママが何も言わなくても、「虫歯の歯は数えないんだ」と言う子供が出る。

そこで、数えるのを再開する。

授業を見ていた幼稚園の先生で、すかさず「虫歯の歯は数えないのよ」と言ってしまう人がいた。

アンカラママ「わざとやっているんですよ。子供たちに考えさせるためです。必ず子供たちの間から、答が出てきますので、待ってあげてください」

テンポよく授業を進める、という発想は皆無。

ゆっくり、想像をしながら、授業が進んでいく。

時には、子供たちの提案で、別の方向に行くこともあるのだが、訂正せずに、それを描き進めることもある。

幼稚園の先生に教える

今年度から、4歳児対象のプレ・どんぐりは幼稚園の先生にしてもらうことにした。

アンカラママは月に1回お手本を見せにいく。

プレ・どんぐりは、子供は先生のお手本を見るのと、指で数字を確認するだけのもの。

1時間のレクチャーのあと、3か月分のどんぐり問題を渡した。授業でボードに描くための絵を紙に順次描いてもらい、アンカラママが添削している。

幼稚園から1年生までのどんぐりの授業は、とにかく楽しくなければならない。

そのためには、先生が楽しんでいる姿を見せるのが第一。

第二のキーは、子供たちがいかに登場人物に感情移入できるか。

数字とか、計算とかは2の次となる。

例えば、

<0MX22> くまさんの おうちには はちみつのつぼが いっぱいかくしてあります。
ところが、あそんでいるあいだに そのつぼを 3こも こわしてしまいました。
こわすまえに つぼが 16こ あったとすると、
いまは こわれていないつぼは なんこあることになりますか。

イラストが得意、という若い先生の作品は、ならんだ16個のつぼのうち3つにひびを入れ、
真ん中に大きなクマさん、お空には太陽と雲。絵の隅には、木と蜂の巣が描いてある。

明らかに、全文を読んでから絵を描いているのだが、最初から細かいことを言っても、続かないかもしれないので、アンカラママもまずはOKを出して、徐々に指導するつもり。

なぜなら、彼女たちは自分の意思でなく、園長に言われてアンカラママの指導を受けているので、「私にはできません」と言われたら、元も子もないからである。

ただ、これだけでは子供たちが感情移入しにくいので、アンカラママが足りないところを描きたして返送する。

1 くまさんが遊んでいる絵がないので、つぼがどうして壊れたのか、この絵ではわからない。くまさんの足元に、転がるボールを描く。
2 くまさんは悲しいはずなのに、ぬいぐるみのように無表情なので、涙を描く。
3 つぼは壊れても整然とひびが入っているだけで、リアル感に乏しい。漏れているはちみつを描く。実際の子供たちの絵では、粉々に砕けていたり、いろんな方向に転がっていたりする。
4 つぼが壊れたら、大きな音が出たり、くまさんが叫んだり泣いたりするはず。物音を聞きつけた母親が、駆けつけてくる、などのストーリーはどう?

この問題を、小学生に見本として見せるのなら、また違った狙いが出てくるのだが、相手は4歳児なので、優先事項が違う。

学校どんぐり3年目の今こそ、子供たちから教えてもらったネタがたくさんあるので、構成もすぐにできるのだが、最初の1年目は、1問の見本を考えるのに何時間も要した。週末は昼間も夜も頭の中でストーリーを考え続けていた。

M先生来る

3年前、アンカラママの家でどんぐりワークをやった、イスタンブールのM先生が、またアンカラママの家にやってきた。

「新しい学校で、先生たち対象にどんぐりの講演会をすることになったんですが、期間が2日間もあるんです。いろいろ資料を用意しなくちゃならないんだけど、正直、どうやったらいいんだか・・」

M先生は、私立小学校の先生である。3年前、1年生を受け持ってから、3年間受け持ちの子とどんぐりをやってきた。(トルコでは、通常1-4年まで同じ先生が担当する)

「掛け算表暗記してないのに、うちの生徒は掛け算の問題も割り算の問題もやっちゃいます。これだけでも、トルコに広めなければならない!」と鼻息あらく、他の学校に出向いてどんぐりを説明したりしたが、反応はいまいちだった。

M先生は、三角試算表が大好きで、九九を教えるのにこれしか使わなかった。

M先生のクラスでは、公務員試験の数学の教養問題を解く子達が現れた。

保護者は大満足である。

結果、何が起こったかと言うと、

同じ学年の他のクラスの保護者が、学校にクレームを入れ始めた。どうしてうちのクラスでは、日本式の新しい教育とやらをやらないのか。

いろいろ思惑が渦巻き、クレーム対応を嫌った学校が、M先生をクビにした。

あまりの事態に、M先生は自分の私物も学校に置きっぱなしなのだという。

「近々取りに行きますよ。どんぐり作品の写真とか、必要だし・・」

それで、新しい私学に移ることになったのだが、そこは幼稚部から高等部まで、先生が500人くらいいるのだという。

「先生方が半分来るとして、250人くらいですよね。いろいろ突っ込まれても答えられるように、どんぐりのプロフェッショナルになりたいんです!!頼れるのはアンカラママ、あなたしかいません。お願いします!!」

・・いや、無理だし・・

と、言いたいのだが、仕方がない。アンカラママが頭を飴のようにぐしゃまぜにして翻訳せぬ限り、トルコのどんぐり会員にはどんぐりの資料が1行たりと伝わらないのである。

「このごろトルコブログのアップも滞っていますね。しっかりしてくださいよ」

この先生、悪気はないのだが、翻訳はちっとも手伝わないくせに、できたものを要求ばかりする調子のいい人なのだ。

そして、これほどどんぐりにほれこみ、クビにされても、どんぐりをあきらめない先生も、他にいない。

保護者相手と違い、指導者相手のワークショップであるから、間違って伝わると、そのまま広がってしまう。

トルコブログに載せてある、どんぐり理論を1行づずつ取り出し、解釈を細かく聞いていく。やはり、ところによっては、理解が浅く1面的であるので、具体例など出し、できるだけ実感して、M先生のものになるように、サポートする。
アンカラママが一生懸命説明していても、M先生が実感していない場合、アクビをするので、ある意味わかりやすい。

アンカラママが、特に力を入れたのが、視考力の説明である。

「絵図を参考にして頭で考えることだけが視考力を使うことではないのです。目の前にあるものや絵図を使って視覚イメージを自在に変化させることで、あらゆる可能性を瞬時に当てはめるのです。視覚イメージを使うので、エネルギー消費は最小で反応は最速、処理能力は最大です。・・・考えるのでなく、絵図を動かしたり変形させたりして、その形から発見するのです。頭の中で理論的に考えるのではありません。理屈で考えないので格段に速く、理屈や理論では到達できないことも簡単に見えてしまいます」(新・絶対学力より)

M先生、アクビをしている。分からないのだ。

その日のワークはそれで終わり、M先生はホテルに帰った。アンカラママは、視考力の使い方の、根本が伝えれていない気がして、どうにか伝える方法はないか、考え続けた。

翌朝、M先生に、5MX02をしてもらうことにした。

M先生は4MXまでしか知らなかったから、5MXの問題をやるのははじめてである。

<5MX02>
右隣(みぎどなり)に住んでいるガメラ君は昨日UFO(ユーフォー)2機と
ヘリコプター1機を530億円で買いました。
左隣(ひだりどなり)のギャオス君は同じUFO1機とヘリコプター3機を340億円で
買いました。評判(ひょうばん)が良いので、明日、僕はUFO5機と
ヘリコプター5機を買うつもりです。何円用意する必要があるでしょうか。

M先生、UFOとヘリを2-1と1-3の組み合わせで描いた。

しばらく、連立方程式の理屈で絵で解けないか試していたが、結局式で解いてしまった。

アンカラママ「おや、駄目ですね。うちの学校では、2年から4年までのクラスでこれやったけど、2年でも分かるコがいっぱいいましたよ。子供が見て分かるものでなくっちゃ」

M先生「絵を見て考えたんだけど、解き方がわからなくて・・」

アンカラママ「僕はUFO5機とヘリコプター5機を買うつもりです。の絵がありませんから、ここ描いてください」

M先生、絵を加え、「おっ」とつぶやき、マルで囲み始めた。「できましたね、いやあ、簡単でした。ふむう、自分はまだまだですねえ」

アンカラママ「昨日の視考力の説明を、もう一度しますよ。先生、マルをいろいろ書き換えて、試してたでしょ。あらゆる可能性を瞬時に当てはめるのです。のところですね。これ、いちいち計算して試してたら大変ですよ。でも、絵なら簡単ですね。つまり、エネルギー消費は最小で反応は最速、処理能力は最大です。ということなんですよ。」「頭の中で理論的に考えるのではありません。理屈で考えないので格段に速く、理屈や理論では到達できないことも簡単に見えてしまいますのところね。先生、絵を見るとき、最初から確信してやったわけじゃないでしょ。理論的に考えなかったのに、目が教えてくれたんですよ。理屈や理論(連立方程式)を超える解法が見えたんです。ヒラメクために、我慢して、絵を動かしたり、見続ける練習をやるのが目的です」

M先生、手速くパソコンに入力している。「なるほど、素晴らしい。これ、ぜひ講演会で使わせていただきますよ。他の先生方に、問題を解いてもらって」

話は、来場者のアクティビティに移り、どんぐり問題をやってもらうために、問題を選んだりした。

アンカラママ「そうだ、日本のカナモリ先生がやってるんだけど、来場の先生方に、これやってもらってください。宿題体験ですよ。大量宿題があると、うまくいかないもんでね」

1 あまりのある割り算100問を、時間を計って暗算してもらう

2 利き手でない手に手袋を2枚はめて、筆記体のbをノート1ページ書いてもらう(漢字のかわり)

「5人ずつ指名してね、他の先生方の前でやってもらうんですよ。汚い字は消してやりなおし。間を空けて書いてきたら、注意して。そうやって、どんな気持ちになったか、あとで言ってもらうんです」

「それはいいアイデアですね。教育の名で、子供の将来を暗くする権利は、誰にもないのですからね。いろいろ考えが浮かんで来ましたよ」

2日にまたがり、合計10時間のどんぐりワークをして、M先生は帰った。

講演会は土日なのだが、アンカラママは9月から週末に子供向けカルチャーセンターでどんぐりの講座を受け持つことになっているので、参加できないのである。

講演会まで2ヶ月あるので、電話やメールで準備を手伝うことにした。

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アンカラママ

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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