がんばれアンカラっ子

2週がかりで卵タワー問題を解いたNちゃん、4年生。家でも問題を考え続けたそうだ。

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職員室の先生方も、目を見張る。「なにこれ・・問題の意味もわからんわ」

Nちゃん、去年の今頃は、年長さんのすずめ問題なんかのんびり解いてた。

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転入してきた男子が、赤い花と白い花を1本ずつ描いたまま「こんな問題わかりません。別のをしてもいいですか」と泣き言を言っていると、Iちゃんが、2週がかりの、動物園おやつ問題を持ってくる。この子は、1年前は、海外から帰国してきたばかりで、簡単な年長問題も、意味が取れなかった。

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アンカラママ「すぐにあきらめるんじゃない。この子達も去年同じ問題やってたんだよ。あんただってできる」4年の子に対しては、低学年のようなアプローチはしない。考えること自体から逃げようとする子には、多少厳しい言葉がまじる。

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5歳児クラス

年長さん問題の、校庭の落とし穴問題をする。どんぐり歴1ヶ月の5歳児クラス。

1人が落とし穴に落ちる。→全員描ける。
そのあと、5人が新たに落ちる。→1人目の子と混同し、穴の中に計5人が描かれている。
今、穴の中には女の子が3人いる。→新たに、女の子を3人描く。時間切れで、ここまで描けない子も多い。

これで、この子達の頭の中が、よくわかる。

最初の文を聞いたとき、子供たちの頭には1人が残る。
2文目で、頭に5人残る。
3文目で、頭に3人残る。

「あとから5人が」などと、接続詞をつけても、ほとんどイメージ化されないこと。

この子達に、「違うなあ」と言っても、「絶対合ってるよ。見て」といって、数えだす。

全体を見る、という視点が育っていない。

年長さんでも、この問題をらくらく解く子もいる。

保護者の中には、イメージ操作が弱いのに、数詞だけを教えて、この子は算数が得意だ、と勘違いしている人もいる。
幼稚部の保護者会で、この問題を例に説明したのだが、そのとき聞いていた先生が、そのあとの授業で実際に見て「あなたの言ったことは、全部本当だわ!信じられない」とびっくりしていた。

この、全体を見る習慣がない子は、小3でも小4でも、年長さん問題で、しっかり絵を描いて、意識化してもらうのだが、単に絵図化する、と勘違いする子が多いので、添削で相関関係をしっかり描き入れる。

さて、同じく5歳児クラスで、1ヶ月後に、森のバス問題をしてもらう。

最初に3台のバス。2台がいなくなる。新たに5台来る。今、何台のバスがあるか。

ここで、「5台!」と言おうとして、「あれ、ちょっと待てよ。この1台、入れるのかな・・?」と思う子が、たくさん出てくる。ここで初めて、自分が描いた絵を、意識して見る、という感覚を味わう。

倍の絵図

「倍」というのは、原型を変化させろという、とても大事な指示なのだが、これを軽く×3 と書いてしまうと、視考力が働いてくれない場合が多い。

これに、■ ■ ■ と添えるだけで、全然違う。

子供たちは、普段の先生の解き方のテクに倣って、×3 と書いてしまい、それで固まっていることがある。

「ん?×3の絵がないね。ここが大事なんだから、描いてちょうだい」と促す。

すると、子供は×3と書いた箇所を指差すのだが、あえて絵図化してもらう。

子供たちの思考力不足に原因を求めるのでなくて、視考力が働くにはどうすればいいか、を考える。

低学年で始めた場合は、時間の余裕があるのでぎりぎりまで本人に任せるが、4年以降で始めた場合は、間に合わない子がいる。

すでに等比算が使えるようになってきている子の場合は、倍の絵図化は求めない。




うちらはフロンティア

お母さんが教育ママのA君。6年生。

ピアノ英才教育にチェスと掛け持ち、宿題マシーンなしのどんぐりなので、時に全くひらめきがないときもある。

アンカラママは、何度もどんぐりをあきらめよう、と思ったのだが、アンカラママが来なくなったら、1時間に20問も解かせる家庭教師が来るのではないか、という恐れから、やめることができないでいる。それで、月2回ペースで出張どんぐりを続けている。

お母さんは「あなたに来てもらっているのは、あなたの横なら勉強するから」と言っている。おそらく、ブログなんか読んだこともないだろう。

この子は、頭を破壊する大量宿題をサボると、お母さんから叱責、お父さんから拳骨が飛んでくる。

勉強の合間に、目配せして、こっそり話するA君とアンカラママ。

自分のことをわかってくれるのは、アンカラママだけだ、というA君。

「学校の勉強でわからないとこ、ある?」
「ううん、とっても簡単だよ。宿題はあいかわらず馬鹿馬鹿しいものばかりだよ。あんなものいくらしたって、頭はよくならないのに。さあ、どんぐりやろうよ。難しいヤツがいいな」

先週は、6m39の仕事算をした。9本の線を四角のなかに記入していくだけで、答えを出してしまう。まだ学校で分数の割り算に入る前。

「さ、アンカラママに説明して頂戴。この9本はどこから来たの。ふーん、全部で9倍って考え方をしてるんだ。これを基準にしたんだ、なるほどね。じゃあ、ここで式が書けるよね」

去年の学校の数学の先生は、A君がボードに絵を描いて説明しようとすると、「誰がボードに絵を描けって言った!余計なことをするな」と叱りつけたという。A君はすっかり腹を立て、授業中にこっそりゲームしていたのが見つかり、親が呼び出された。

今年は、A君のことを比較的理解してくれる先生に当たったのだという。それでも、親には「今までは内容も簡単だったから、宿題しなくても高得点が取れたかもしれないけど、今後はそうはいかない」と話したらしい。

いや、6年程度の内容なら、A君は1度の説明で理解してしまうだろう。逆に、ここで落ちこぼれる生徒が続出するから、みんなとの差がいっそう際立つだろう。

「どんぐりがちっとは広がったら、絵を描くやりかたも認められるのにねえ。うちらはトルコのフロンティアだよ。フロンティアには、風当たりが強いんだよ。学校でどんぐりの授業してもね、鼻で笑う先生もいるんだから」

4年生のレベルがあがってきた

学校どんぐり2年目。

4年生クラスでは、先頭グループは3MXをやっている。

ぼちぼち、CD飛ばし問題が解ける子が出てきた。

卵タワー問題など、みんなの挑戦レベルが上がってきた。

「絵を描けば、なんとかなるかもしれない。もしかして解けるかも」っていう、わくわくした空気。

この子ら、去年の今頃は、みの虫小学校問題で、9÷3がわからなくて、うんうん言ってたんだけど。


そして、先生の間でも、評価が割れている。

「たった一問なんて」という人と、

「どうしてたったの週1コマなの?」という人と。

実際、4年生は問題の難度が上がってきたので、40分の1コマでは苦しくなってきた。

実質35分中、ボードのお手本が10分、問題を選んで貼るのに5分かかるから、残り20分。

ボードのお手本を、月2回に減らすことにする。



先生巻き込み成功

1年B組とC組。先生は二人とも新しく来られた方。

この2クラスは、アンカラママが昨年度どんぐりをやった幼稚部からの持ち上がり。

だから、初月からどんぐりができる。そりゃ先生はびっくりするよね。

1年のクラスで、いきなりこんなことが可能なのか、って。

B組の先生の姪っ子が、C組にいる関係で、先生は姪っ子のどんぐり帳を見たそうだ。

うさぎの冷蔵庫問題とか、太陽とかみなり問題、かにさんの差の問題、赤い花白い花問題。

「姪の作品を見せてもらいました。5歳の子供がここまでできるなんて。しかも、集団授業でしょう。姪は、全部説明してくれるんです。完全に理解してるのね」

この子は、うさぎ冷蔵庫問題で、にんじんを1本描きすぎたとき、バツをつけた。それで、夜になくなった分と混同するかな、と思って見ていたら、これは描きすぎたものだから、混同しないでくれとアンカラママに言ってくるので、絶句したものだった。

この先生は、アンカラママの寺子屋に、姪っ子を連れて来たがったのだが、先生がおうちどんぐりをすることをアンカラママが提案。家は近くらしい。週1問で、1MXをやってもらっている。

二人の先生は授業で、どんぐりを取り入れている。

「今日は4を導入したんだけど。こんな話をしてね、みんなに絵を描いてもらったのよ」

「部屋には4本足のテーブルがあります。ペット屋から買ってきた金魚を4匹、水槽に入れました。金魚はそれぞれ泡をひとつずつ出したので、4個の泡ができました」

それで、泡を描くスペースがない場合、どんぐりっ子は躊躇せずに絵を大きく描き直す。

「みんな慣れたもんでね、どんどん描いてくれるのよ。これなら任せてくれっていう顔で。間違えることを全然恐がらないのね。数字の導入が終わって、文章題に入ったら、どんぐり方式でやってもらうわ」

「たったの1問、とかいう先生もいるけど、本当の教育はこれよね、ってあたしたち話してるのよ」

あはは、やっぱ陰でそういうこと言う先生もいるんだ。

それでも、どんぐり絶賛のスコットランド人の英語の先生が言うには、ほとんどの先生方が、どんぐりの是非はともかく、「日本人は、よく働くな~」と言っているらしい。小学部の職員室の、共同机の4分の1のスペースに、毎週200冊のどんぐり帳が、山と積み上げられる。添削が何時間も続くと、目がかすんでくる。

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プロフィール

アンカラママ

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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