新しい友達

学校の先生と友達になった。

アラフォーの、おしゃれな可愛い先生で、アンカラママの人生で、こんな華やかな人が友達になってくれたのは初めてで、彼女を見ているだけで幸せ。なぜこんなに彼女が輝いているのか、ほどなく理由もわかった。彼女、バツ1なのだが、年下の彼氏と婚約したばかりだったのだ。

彼女は編み物がとてもうまく、アンカラママも長い間編み物なんかやらなかったのだが、久しぶりにやる気になった。鍵編みしかできないのだが、スヌードを編んでみた。

アンカラママは、彼女の結婚式で弾いてあげるために、今からピアノの「愛の夢」を練習している。式場にピアノはないから、彼氏さんの職場のバーで弾いてあげるのだ。

子供のとき、ブルグミュラーまでしか行かなかった身としては、とてもレベルが高いのだが、譜読みは子供に手伝ってもらい、難しい箇所は適当に省略したりアレンジしている。黒鍵の音符は赤で印をつけたり、昔はそういう工夫をすることもなかったなあ、としみじみ思う。

家のコルグのデジピは鍵盤が硬く、長い練習をすると、肩が痛くなり、なかなかはかどらないが、少しずつ弾けるようになるのはうれしい。

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トルコ教育省 宿題制限に動く

数週間前から、3年生の担任の先生たちが、15日間の期間休みの宿題の、課題図書の選定をしていた。

その数、11冊。11冊から選定するのではない。11冊を選定しているのだ。

15日中、2回の週末を抜いた日数で、11冊なのである。

本は短編で、大人なら一冊1時間程度で読めるものだ。しかし、読書が苦手な子供にとっては、そうはいかない。

すでに、幾人かの保護者から、大量宿題の悩みを聞いているアンカラママ。その中には、この学校の先生もいる。

アンカラママは、せめて数を減らせられないか、と思い、言ってみた。

「たくさん課題を出さないでくださいね。日本だったら、休みの課題図書は1冊ですよ。気に入った本は何度でも読みます。そういう楽しみ方があってもいいのでは?」

ところが、全く受け入れられない。同じ本を、間をおかずに、すぐに読むのは無意味だというのだ。知識が増えることもない。

ほんの20年前、トルコはこんな豊かな国ではなかった。子供向けの本はそもそも少なく、子供は1冊の本を、大切に繰り返して読んでいた。

経済発展とともに、文房具屋、本屋、衣料品店には、子供用品があふれた。子供好きの国民は、自分たちの出費を削ってでも、子供用品の購入に走ったのである。

ところで、先生たちが選定している本の中には、以前アンカラママの子供が小学校で買わされたので、内容を知っているものもある。

中でもアンカラママが嫌いな2冊があるのだが、2冊ともリストに入っている。

「黒い魚」冒険に出た小さな黒い魚が最後に酷い目にあう話
「本なんてだいっきらい」日本でも翻訳出版されている。小さな男の子が、親から大量読書を強要され、弱視になったあとも、まだ読書を続けた話

1冊目は、児童文学としての評価が高いらしいが、子供が読んでも胸糞悪いだけである。子供は、ジャックと豆の木みたいに、最後に大成功して、お母さんに孝行する話がすきなのだ。

2冊目の読書強要は、この先生たちがやっていることそのものなのだが、本人が気づいていないとは、皮肉である。

ところが、2週間前に、トルコ教育省から、「期間休みの宿題禁止」のお達しが出た。

「休みは休むためにあるのであり、子供たちは普段とは違う経験をしなければならない。スポーツしたり、親類訪問したり、文化的な活動をするのにあてられるべきだ。宿題は出さないこと」

これで、学校は宿題を出せないことになった。

職員室の机には、業者が送ってきた期間休みのワークブックのサンプルが、大量に転がっていた。

先生たちはしつこく、通知表のメッセージ欄に「休み期間中は読書を忘れないで」と記入していた。

うちの二人の子供たちも、上は高校で下は高校受験生だが、喜んで友達と遊ぶためにアンカラに出かけていった。

あのときの記憶が蘇る・・・・どんぐりを知る直前だ、アンカラママは、2年の息子に、先生から言われるままに、読書を強要していたのだ!それだけじゃない、大量宿題も・・・

上の子は数年後に教えてくれた。「あのときは本当にいやだった。読め、といわれたから読んでたけど、何にもわかってなかったよ」

何て恐ろしい子育てをするところだったんだろう。下の子が泣き叫んで、反抗してくれたから、どんぐりにたどり着くことができた。

ちょうど8年前の今頃、どんぐりと出会ったのだった。



ばったの馬車問題

動物といえば、イヌネコウサギ、よくてトリくらいしか描いたことがないトルコの子供たち。

最初の難関はワニだが、これも、大きな口に、歯を並べておけば、あとは想像力でカバーできる。

子供たちが次に戸惑うのが「ばったを載せた馬車」問題だ。

馬車。あなたは何も見ずに描けますか。

アンカラママは実物をじっくり見たことがない。引っ張っている車のどの部分に、紐が取り付けられていて、馬のどの部分につながれているのかよくわからない。

馬も、アンカラママが高校生のとき、図書館から馬図鑑を借りてきて、見ながら描いた記憶がある。それまで、描けなかった。

ところで、エスキシェヒールには、夏場は観光客用に馬車が走っていて、クラスの子に尋ねてみると、結構皆乗ったことがあるという。
それを頼りに、こんな、ながーい顔だったよね、と一緒に思い出す練習をすると、たいていの子が、そういえば・・と描き出すことができる。

しかし、この問題だけは、悩んでしまって、描けない子供がときどき出る。

ゴンタ男子などは、馬の変わりにアヒルを描いて、涼しい顔をしているのだが、まじめで融通がきかない子が、悩んでしまう。

年長さんクラスでも、ひとりの男の子が涙を浮かべてしゃくっている。

アンカラママが行ってみると、「よこのこが、ぼくのうまがヘンって ゆった・・」と泣いている。

描かれている馬は確かに馬には見えない。

アンカラママは、その子をひざに抱いて、「せんせいがこの間夢で見た馬は、こんなのだったよ。もういちど見られてうれしいな。このたくましい胴をみてごらんよ。力が強そうじゃないの。・・さあ、せんせいの顔を見て。きみは、横の子のために描いてるんじゃないでしょ。じゃあ、横の子が何を言っても気にしないの。横の子だって、好きに想像したことを描いてるんだからね。いい?せんせいはきみの絵が好きだよ。それで、十分でしょう?」

翌週のどんぐりで、その子は笑顔がはちきれそうだった。

5年選択 甘えた男子の進化

5年選択どんぐり 

クラス全員参加なら、脱落者が出ないような指導形態になるのだが、全体の達成レベルは平均的なものになる。
今回は選択授業で、学校クラブのようなものなので、全員違う問題をする、というスタイル。

最初の光景

アタマの健康診断の結果、中身は2年生程度の男子A。
そばかすだらけで、少し上を向いた鼻、やんちゃそうに光る目。とても可愛い。
しかし、先生に対する、鼻にかかった甘えた声は、どうしたことか・・

A「センセ~
アンカラママ「何だい」
A「今日、僕、この紙飛行機作ってたいなあ~」
アンカラママ「いいよ。でも、どんぐり1問はやってちょうだいね」
A「・・1問か・・」

A「センセ~さっぱり分かりません~」
アンカラママ「絵は描けるでしょうが」
A「むう・・・」

アンカラママ「A!絵はどうした!」
A「めんどうくさいよ・・」
アンカラママ「1問はやらんとムラト先生に言いつけるよ」
A「ええ~」

漫研女子たちが、白い目で見ている。「あの子、何でこの授業選択してるのかしら・・」

高学年なので、低学年向けの優しさはないアンカラママ。14人一斉指導なので、やる気のない子達に時間を取られると、やる気のある子達の指導時間がなくなってしまい、共倒れになるからだ。

1ヶ月経過

授業では、ヒントを小出しにして、誘導。まだ自力ではできない。

アンカラママがムラト先生のところに用事で出向くと、甘えた男子発見。
ムラト先生「Aが選択授業をバレーボールに変更したいと言ってきたんですが、バレーボールと日本算数の両方の先生から許可を取る必要があります。アンカラママ先生、Aの変更を認めますか」

甘えた男子は気まずそうに下を向いている。
アンカラママ、内心ガッカリするが「本人が望むなら仕方ないですね」
ところが、バレー部は定員いっぱいなので、変更は認められなかった。
アンカラママ、運を感じる。

しかし、本人の拒否反応が強く、アンカラママとの我慢比べが続く。

この時点では、参加者の半数弱が同じように自力でできな状態だった。

2ヶ月経過

お絵かき帳をどうしても持ってこないで、メモ帳みたいなノートにやるのを見かねて、アンカラママが代わりに購入してきたのに、2週目には紛失(家に持って帰ったまま持ってこない)A。保護者に連絡して、持ってこさせようと思い、中学部のカウンセラーの先生のところに出向いたアンカラママ。
「あの子はそういう子なんで、他の授業でもそんな感じですよ」

何か冷たい。アンカラママは気づいた。
そうか、この子、すでに、この私学の○○要員なんだ・・

アンカラママの生徒が、そんな扱いをされるなんて我慢ならん。
なんとかあの子を進化させて、先生方をギャフンと言わせられないか・・

しかし、学力面で他の先生方から見放され、機嫌よく学校に通ってくれればいい、という扱いをされているAの進化はカメの歩みより遅い。

ある日、転校生の、がり勉タイプ、Eがアンカラママの授業に入ってくる。

気のいいAは、Eの横に座り、一行ずつ読んで絵を描くことなど、レクチャーしている。

やる気満々のEは、アンカラママの前で、他の生徒が作品を見てもらっている様子も観察し、数回でAのレベルを抜いてしまった。

アンカラママ「見てみい!あとから来たEは、もうあんな問題やっとるやないの!あんたは、Eに負けないくらい賢い頭を持っているのに、使うのをいやがって、使わなかったら、いつまでたっても上達せんわい!本気でやりなさい。必ずあんたもできるようになるから」

3ヶ月経過

1mx73 カード問題 
A「わああああああ」
クラス中が振り返る。
A「解けるよ、解けるよ、このままやったら解けるよ~!!」

初めて自力で正解に達し、興奮状態。ほほえましいが、ワアワアうるさいので「先生誰でもいいから説明して来い」と言って職員室に行かせる。これでちっとは興奮も収まって戻ってくるだろう。先生、悪いけどつきあってやってください。

4か月経過(前期終了頃)

1時間で、ラッキーマッキー問題と、1mx96巨大飴問題を解く。
毎度だが、解けると興奮で走り回るので、職員室に行けい!との指令が下りる。

下の子 全国共通高校入試 前期試験

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先生、この問題解けますか

5年選択どんぐりに来ている子達のために、学校指定の問題集の中から、図で解いたものをいくつか作ってあげようと思い、中学部の職員室に行って、問題集を見せてもらった。(トルコは現在4+4+4年制)

そうしたら、予想以上に、ガッカリ問題ばかりだった。

それでも、今まで中学部の数学の先生と話す機会がなかったのだが、初めてゆっくり意見交換した。

先生はどんぐりの授業に来た事もないし、何をやってるのか知らないのかと思っていたら、どんぐりっ子たちが、「先生、この問題、解けるゥ?」とどんぐり帳を見せに行っていたらしい。笑

「私はもちろん四則計算で解くんですけどね。子供たちの解き方のほうが、ずっと素晴らしい。学年全員があなたの授業を受けたらいいのに、と思いますよ。」

それで、問題集にあった3題を図で解いたらどうなるのかを見せた。

「二つの自然数の和は86です。大きい数を小さい数で割った場合の商は3、余りは14になるとしたら、大きい数はいくつですか」

先生は、大きい数をX、小さい数をYとして解いているので、10個近い式が連ねてある。方程式は7年で習うので、この解法は5年生には無理だ。

大きい数 □□□ + 14
小さい数 □       」 
            計 86    (上のカギカッコは意味なし)

「バスに乗っている男性の数は女性の数の3倍です。男性の数は、女性の数より28多いです。バスに乗っている人は合計何人ですか」

図を描けば、28を2倍するだけで答えが出ることに気づく。

しかし、男性の数をX、女性の数をYとおくと、5年生には無理なとき方しかできない。

先生「私はあなたから教えてもらわないといけないわ」

笑って冗談を言う先生。

「先生、私の授業を受けている子供たちが教えてくれます。子供たちにどんどん聞いてください。冗談でなく、本当に、他の学校で、私の教え子がたちが、先生方に解き方を教えています」





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アンカラママ

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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