アンカラママ@テスト監督

7年生の日本語クラブが月毎のテストで潰れたので、合同テスト会場でテスト監督をやらされた。

ほとんどの先生は、会場の隅でスマホをいじっている。

数学をやっていたので、余剰の問題用紙に目を通してみる。

正負の数の計算、一次関数と方程式の問題。

こんなてんびんの問題があった。

○○○
○○○△
○○○△

の皿と、

○○△△△
○○○△
○○○△

の皿がつりあっている。

○=6 なら △=何か、という問題。

回答は4択なので、1か2か3か4の中から選ぶ。 

どんぐりっ子なら、秒殺する問題。

さて、みんなはどう解いてるかな、と机の間を巡回してみる。

・・・みんな計算してやっているな・・

1割くらい、計算した跡がないものもあるので、もしかして気づいたのかもしれない。

間違ってる子もいる。

ちょうど、翌日はアナドル大学教育学部の、どんぐりワークの日だったので、
大学の先生にも解いてもらった。

3人中、2人が計算で解く。

気づかなかった先生は大ショックである。




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字を練習する

じゃあ、「ひらがな1」のページを見てください。すぐに書かないでください。

まずは、「あ」を私が書きますから、見ててください。最初に十字のような形があります。そのあと、右上から、斜め左下に、ゆっくり線を下ろしていきます。小さな風船を作って・・しゅーーーって、回します。美しいカーブですね。

さあ、よく見てください。10秒~20秒は見てください。まずは、アタマにインプットするんです。インプットする前に書くのではありませんよ。目をつぶってください。見えますか?見えなかったら、もういちど字を見てください。OK?目をつぶって空書きしてみましょう。できましたか。それでは、最後に一度、お手本を見た後は、お手本を隠して、頭の中のお手本を見ながら書いてください。書くのは最後の仕事です。

ひとつの字に、3つ練習する場所があります。今日はふたつ書いてもいいです。最後のひとつは、復習用に残しておいてください。

・・・生徒たちの書くひらがなが美しい。

中には、まったく歪んでしまっている字を書いてしまう子がいる。インプットが不十分なのだ。イメージを意識できるように、誘導する。

PYP

アンカラママの授業数が合計週25コマ(高校日本語含む)に達した2学期。

何でも、この学校は来期からPYP(国際バカロレアの小学版)を導入するらしく、来月から全教師対象のワークが始まる。数人の先生が選ばれて、PYPの先導役をやっているのだが、「教科間の垣根をとった総合学習」「子供たちが自主的にテーマを深めて調べ、多方面から分析し、発表する」ことにより、理想的な性格に育つらしい。

世界のことをより知ることによって、より寛容で国際的な人間になるとか、

かなり論理の飛躍があるのだが、もう決定したことだし、大金を払って(登録料や全教師の教育費が高い。学校もち)認定校になるらしいから、ふーん、そうですか、という感じなのだが、(参考 www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1308002.htm)

調べ物も、よく例に出される物質とか天気とかお祭りとか、無難なやつでなくて、ポケモンについて調べる、なら子供たちも喜ぶだろうけどね・・
テーマは学年共通だから、つまらん。

今でさえ学校が4時40分終了で、家では大量宿題で疲弊している子供たちが、進んで調べ物をしまくってスバラシイ人格になるとか?まず、大量宿題をなんとかするのが先でしょう。
PYPを導入している欧米の学校とは、環境が違うのですよ。低学年は昼までとか、そんなんですよ。

頃合を計り、理事室で宿題について熱弁する。

「授業でやったことを、家で5問復習して、どこが害なのか」と理事が言うので、「5問で済めばいいんですけどね。実際は50問です」

即座に、3年生が使っている、大量詰め込み問題集も、コピーして渡しておいた。

感味力がなくなってしまうことについて、何とか納得させようと数々の例を出して食い下がるアンカラママ。

同時に、トルコブログにも宿題記事を連続UP。(金森先生の記事も勝手に引用)

うなり出す小4の先生方

今年度は、幼稚部から小3の全クラス、小5の選択授業でどんぐりをしている。

どんぐり歴5ヶ月。廊下の移動式パネルに貼られる、3年生のどんぐり作品を見て、4年生の先生がうなりだした。

3年生たちが、自分の生徒たちのレベルを超えていくのが、ようやくわかったからだ。

自分の生徒たちが、あんなに集中して、ひとつの問題に取り組むとは、思えない。

はるかに簡単な問題でも、自分で考えようとしない。こちらは解き方を覚えさせるのに精一杯だ。

「うちにも、賢いのが何人かいるんだよ。あんたの授業を受けてたら、喜んで解いただろうにな」
「小5になったら選択どんぐりに来るように言っておいてください。本当は今年始めたほうがいいんですけど」

小5で始めるのは簡単ではない。それでも、最低でも、教科書レベルなら、かなり理解できるようになる。
先週、選択どんぐりの子が言っていたが、数学の授業で、倍数算を解いていて、正解していたのは、どんぐりっ子ばかりだったそうだ。

うれしそうに報告してくれたその子は、現在4MX。学年トップの子である。

シールドを貼る子供たち

小学部の、カウンセラーの先生と話していたアンカラママ。

写真付き名簿を見ながら、「この子も壊れたわ。この子も危ないわね・・幼稚部にいたころは、本当にいい子達だったのよ。最近は、この子とこの子も同調し始めて。クラス全体が、荒れてきたわ」

学級崩壊というレベルではないが、他のクラスと比較して、明らかに雰囲気が良くないクラス。

2年生である。可愛い盛りの、あどけない7歳児。

4人くらいの子供たち。大人を見る表情がおかしい。怒りに満ちた、冷め切った目でこちらを見据えてくるのだ。

私はあなたの言うことなんてきかないよ、と目が言っている。
どんぐりは自分勝手な絵を描いて、形だけで終わらせる。壁に貼られても、平気である。

ときどき、繊細な感性が、絵から感じられる。
「ほら、文とは全然違う絵を描いてやったわ。どうせ怒るんでしょ・・・」

アンカラママは怒らない。今まで、こんな子供たちを、たくさん見てきたから。

最後にわかってくれればいい。

高校日本語クラブ日記

1学期、約40人の高校生に全校クラブで日本語を教えていたアンカラママ。

運動系、音楽系もある他のクラブは、多くても10数人である。

勉強系は、理科クラブ、数学クラブなどあるのだが、実質先生はおらず、生徒が教室で各自問題を解くだけ、という、つまらんクラブだから、1学期も、ときどきその子達が日本語クラブを覗きにきていたものだった。

数学の先生が優秀な生徒を選抜し、数学オリンピックに参加させるために、特訓をすることはあるが、誰でも参加OKのクラブ指導は、敬遠されがち。授業でもなく、準備も面倒なのである。

副主任から2学期の生徒リストを渡されたアンカラママ。「ええっ新しく開講する10年生クラスの希望者31人?!教室のイスは24脚ですから座りきれませんよ」

勉強系で、希望者が教室に入りきらない事態は、想定外なのだ。ネットを通じて、日本のマンガ、アニメなどに触れた若者の、日本語熱は高まっているのだが、学校側はその辺の事情には疎い。

副主任「上の会議室はどう?」
アンカラママ「あそこ、机ないから無理です」
副主任「あなたは心配しないで。なんとか減らすから」

さて、10年生全校クラブの2学期初日。

アンカラママが教室に入ってみると、既に教室が埋まっている。あとからきた生徒が、座るところがなく、まごまごしている。
やはり、副主任は当日まで何もやっていなかったのだ。

アンカラママは先生用のイスを持っていって生徒に座らせる。「私、授業中は座らんから」それでも1人、座るところがない。

そこへ、副主任が教室に入ってくる。
「あなたたち、日本語を真剣に勉強したい人ばかりでしょうね!そうでない人は、いますぐ他のクラブに移りなさいッ」
シーンとなる生徒たち。誰も席を立とうとしない。

アンカラママは内心「私に言ってたこととずいぶん違うな。要綱にも、授業でなくてクラブだから、生徒たちが内容を好きになるように、楽しくやる、って書いてあるじゃん」

恐い顔をしてリストを見た副主任、今日病欠している生徒4人を、勝手に他のクラブに書き換えてしまう。
さらに、一番前に座っている男子に、
「あなたは、ディベートに行きなさいッ」
「何で僕・・」
「アンカラママ先生が困っているんですッ」
と、人気がなくて5人ほどしか参加者がないディベートクラブに追いやる。

「アンカラママ先生!指示に従わなかったり、無駄話をしたり、書けといっても書かないような生徒がいれば、すぐに連絡してください。その生徒には、速攻別のクラブに移ってもらいます!」
「はあ・・」

別に、人数が増えたら増えたで、ロールプレイの一人当たりの回数が減るだけで、こちらはかまわない。しかし、座るところがないというのは困る。

横の教室から机とイスを取ってきたらいいのだが、教室が狭く、置くところがない。

これでもエスキシェヒールのトップ私学だそうだから、改善しようともしない。入学希望者は引きもきらないのである。

開花していくクラス

アンカラママがこの学校でどんぐり開始時から、ほぼ毎回授業に入ってくださる2年の担任の先生。

落ち着いて授業ができるので、子供たちはどんどん開花を始めた。

3年クラスもどんぐりをやっているので、3年クラスの上、というわけではないが、3年クラスがどんぐりをしていなかったら、とうに抜いていただろう。

この年頃の1年の差というのは、大人と違い、非常に大きい。

先生は、毎回見ているだけでは我慢できなくなって、とうとう自分でもどんぐり作品を描き始めた。

絵心のある人で、うますぎるのだが、先生がどんぐり体験することは重要なので、先生の作品も壁に張り出しておいた。

どんぐり5ヶ月目。

この先生は展示作品を、毎回丁寧にチェックしていたので、絵を見る力もついてきた。アンカラママも、機会あるごとに解説する。

これまで学年で共通の問題をしていたが、ぼちぼちクラス別で差をつけていってもいいかもしれない。

2学期 始まる

2学期が始まった。

2月第2週から6月第2週までなのだが、5月も半ばになると、「やれやれ、今期も終わった」ムードになるため、こどもたちの集中は3ヶ月しかない。

学校が新たに(勝手に)7年生の日本語クラブの授業を入れたので、今回はアンカラママはトルコ語をほんの少ししか知らない、ジェスチャー多用の外人のふりをして授業を始めた。これだと、双方向の授業(子供はトルコ語を教え、講師は日本語を教える)になる。アシストを生徒がやるわけだ。

使っているテキストに訳はついていないので、みんなでトルコ語訳を考えるのである。

ネットで日本アニメをかじっているたった一人の男子生徒は、無茶振りをされ、あっけにとられていた。アンカラママが「シズカニシテクダサイ、シズカ」子供たちは「シズカだって!ほら、どらえもんに出てくる」女子たちは、「おもしろーい!クイズみたい!」と大喜びだった。

さて、地方都市のいいところ、教育関係者もいろんなところでつながっていたりする。
来週、エスキシェヒルの大学の教育学部(小学校教諭科)の先生が2名、アンカラママを訪問しにうちの学校に来ることになった。
うまく行けば、大人数参加のワークショップができそうだ。

お母さん、勉強しろよ!

期間休みもあと5日、というときに、いきなり学校の理事からメールが来た。

1学期の総括と、2学期の展望、提案をレポートに書いて3日以内に提出しろという。

どれだけ目を通してもらえるのかわからなかったが、とりあえず奮起して、A43ページ分の原稿を書き、長すぎては読んでもらえないだろうから、ぎりぎり1ページに縮小し、仕上げた。

それを子供が横目で見ている。

「お母さん、あちこち間違っとるよ」
「えっどこ?教えてよ」
「教えんよ。いつも同じとこ間違えて、進歩がないからな。」
「ふーんだ。お母さんは外国人なんだから、ちょっとくらい間違っててもいいわい。」
「お母さんは勉強せんからな。トルコ語の本も読まないし。小5くらいの、トルコ語の文法を勉強したら、わかるようになるんやで。なんで勉強せえへんねん。」
・・・こんな風に、言ってくれるのは、この子しかいないのに、意固地になっている自分に気づいた。
「もっと勉強しろよ。このままでいいんか。もっとうまくなりたくないんか。」

・・・・・

うん・・・もっとうまくなりたいよ・・・

何年その国に住んでても、努力しないと、語学って上達しない・・・



魔法で解決

期間休み中に、友人のお宅でどんぐりをした。

子供は幼稚園に通っている。

最初に、りんごとリンコの話をする。

アンカラママが、小さな魚のリンコが、大きなりんごを食べるためにはどうしたらいいか聞くと、

その子は大きな目を輝かせて、即座に

「魔法を使って、りんごを小さくするわ。魔法を使って、リンコを大きくしてもいいわね」

幼稚園児は、魔法が使えるのだ。

これを、小学校の教室で言ったらどうだろう。

「魔法だって!こいつ、バカじゃないの」

失笑を買うかもしれない。

小学校では、問題を、魔法で解決してはいけないのだ。

こうやって、子供の大いなる想像力は、萎んでいくのかもしれない。


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プロフィール

アンカラママ

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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