営利とどんぐり

きのう、幼稚部B組にどんぐりの授業に行くと、みんなとはなれたところに一人の男の子が座らされ、いやそうな様子だった。

体験入学の子だ。

アンカラママは、初めて来た子には、「今日はみんなの様子を見ててもいいし、描きたかったら描いてもいいよ」と声掛けして、特につきっきりなどの特別扱いはしない。そういうと、たいていの子は、「お絵かきすればいいんだ」と力が抜け、終了時間の5分前くらいから描きはじめたりする。

この組の先生は、今年度は教室に来たためしがないのに、今日に限って、その子の横に座って、紙を置き、色ペンを握らせ、描かせる気満々。

アンカラママが、今日は見学させてあげて、と言っても、「保護者が廊下で待っている」と拒否する。

そこへ、学校のオーナーが教室に入ってきた。今まで1回も見に来たことがない人なのに。先生が、緊張している。こんな小さな私学では、鶴の一声でクビにもなるのだから、よほど肝が座った人でないと、口答えはできない。

ははん・・・この子、よほど大事な「お客さん」なんだ。保護者が、政府関係かなんかのエライさんかもしれん。

アンカラママは、問題を比較的簡単なものに変更する。

アンカラママが問題文を読み始めると、先生が何とか描かそうと必死である。

「はむすたーってなに?ぼく、みたことないからかけない」

先生は、どうすりゃいいのさ、という目でアンカラママを見上げる。

内心ため息をつきながら、ヒントを出して、描ける様に誘導する。ハムスターを飼ったことが無くても、アンカラの主要なショッピングモールには、どこにもペットショップがあって、見る機会はあるのだけどね。

最後の行を読み終わると、オーナーが覗き込んで「できた?」と先生に聞く。先生はいっしょうけんめい言葉で教えている。

他の子が答の数字をでかでかと書き込んでいく中、体験の子は、口の中にひまわりの種を小さく描き込んでいるから、数えられない。

オーナーが「合ってるの?」とアンカラママに聞く。アンカラママ「答は出ていませんが、今日は初めてなのでこんなもんです」

他の子が色塗りに熱中している間、手持ち無沙汰に座る子供と先生。オーナーは教室を出て行った。保護者と話をするのだろう。

アンカラママ「この辺あいてるからねえ、好きなもの描いていいよ」

体験生、初めて笑顔を見せて、お絵かきを始める。先ほど、アンカラママが描いたお手本がボードに残っていたので、それを描いている。「はむすたーはねえ、滝に落っこちるんだ。それから、おうちに帰るんだ」

ベルが鳴ると、保護者が教室に来た。今日はお昼で帰るらしい。

オーナーがアンカラママを紹介する。アンカラママは作品を渡すと、オーナーが「これは日本算数ですの。すばらしい授業です」先生「はじめてなのに、こんなことも描けていて、私、びっくりしました」

ま、...次回からはまたアンカラママのペースで行くしね。

この学校には3年近くもいるのに、このザマ。

アンカラママは、(他の学校からも誘いが来ているので)、来年度からは、幼稚部は先生たちで、どんぐりをやってほしいから、できるだけどんぐりの授業を見てほしい、と伝えてあるのだが、先生たちは興味を示さない。この組の先生は、どんぐりの授業中余計なヒントをだして、何度注意されても直らない人で、黙るか外に出てくれと2年前に言ってあったから、もとよりどんぐりを快く思っていない。アンカラママが教室を出ようとしたときに、「先生がさっきの問題、もっとうまく教えてあげるわ」と言うような人。アンカラママは、何度かどんぐりのトルコ語訳を渡したりもしたが、まあ、無理なのである。

来年度は、幼稚部はもう、あきらめようか。
この先生に、どんぐりやってもらうくらいなら、何もしないほうがマシかなあ。
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Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

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