数 あまりにも高い抽象の壁

11歳のボランくんにとって、「数」はあまりにも高い抽象の壁だ。

ここ3年くらい、ボランくんがやらされていた机上学習のノートを見ている。

3年前の学習を、いまだ繰り返している。

○-1 ○○-2 というような、線結びのワークと、1.1.1.1.1.・・・2.2.2.2.・・・と数字を繰り返して書くワーク、様々なシンボルの中から数字を認識するワークを、延々と3年も繰り返しているのにもかかわらず、どうしても「数」を理解できない。

自閉症の子供たち対象の教室に週2回通って、家庭教師も週2回来ているが、数の学習に関しては、やっていることがほぼ同じである。

先生たちは、それを「対象を見ていないから」と言う。「しっかり見ていたら、できることもあるのに、こちらの顔ばかり見るから、間違う」普通の保護者なら、それで納得するかもしれない。同じメニューを3年繰り返して、何の進歩もない現実。「こんなに反復させているのに」

教室でやっている授業は、別室のモニターから見えるのだが、アンカラママには、ボランくんが「数」を理解しているようには思えない。先生が「1はどれ」と聞いて、「2」を指したり、「3」の数字を書いたりする。プリッツみたいなお菓子を間食にしているのだが、「1本取って」「2本とって」と言っても、全く理解しない。ボランくんが先生の顔を見るのは、文字通り、先生の顔色から正解を判断しようとするからではないか。

ボランくんのお母さんは、ボランくんは数は理解していると思い込んでいるから、2桁の筆算など、教えている。教えているところは見たことがないから、どうやって教えているのかアンカラママは知らない。ノートに書いてあるだけ。お母さんが答えを書かせているのだろう。

アンカラママは、指を握りながらゆっくり教えてみる。最初、彼は指を握られるのをいやがった。最近、抵抗しなくなってきた。

彼は、「多い」「少ない」という大雑把な概念と、その言葉のリンクはできている。(発語はできない)しかし、どこが違うのか、を探すのは、ワークで散々やらされているが、苦手なようだ。

11歳という年齢から、「数という抽象を理解するのは無理かもしれない」と思う。お母さんはとても納得しないだろうが・・

ボランくんはわりと落ち着いた子で、奇声はあげるが、パニックになることはほとんどない。しかし、1か月の中で、一時的に切れて、噛み付きと、髪をひどく引っ張られたことと、顔をひっかかれ、頬に傷あとを作られることが1度ずつあった。10年前なら、わが子ならいざ知らず、とても我慢できなかっただろうな、思う。

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