ギフテッド狂想曲

トルコの主要都市にある、ギフテッド(と認定された子)公共教育機関、BILSEM。

今まで、一般にはほとんど知られていなかった(先生でも知らなかった人多し)のが、今年は定員を大幅に増やし、新聞で取り上げられたこともあり、(わが子は天才!)と密かに思っている多くの保護者の心をかき乱すことになった。

苦々しいのは担任の先生方である。

アンカラママが以前勤めていた私学での話。

「今日○○の保護者から電話かかってきて、BILSEMの候補者リストに入れてくれって。あなた、○○がギフテッドだと思う?」

「あなたの意見を聞いてみたいわ。うちのクラスにギフテッド、いると思う?」

アンカラママは言葉を濁す。

この私学の子たちは、毎日家に帰るのが6時なのに、さらに週2日、夜に2時間ずつ、授業を受けても余裕のある子は、ほとんどいない。

しかも、この地域から車で片道30分くらいかかる。

しかも、何をやっているのか定かでない。理科の実験とか工作などさせている大都市ならともかく、中規模都市では、先生の質が揃わず、結局問題集を解かせる、みたいな授業をやって、不満でやめていく子供も多いと聞く。

しかし、なんとかしてBILSEMに行かせたい、いや、もしかして、うちの子にも隠れた才能があるかもしれない、一か八かでテストを受けさせたい、と思う親たちがすっかり熱くなってしまった。

「もうね、うちはクラス全員候補者にしたわよ。事前にレポートを出すんだけどね、適当にチェックをいれておいたわ。そうしないと、親同士が収まりがつかないのよ」

さて、思いがけずBILSEMの候補者に選ばれた、と先生に知らされた母親は大変である。

商機と見た出版社が、低学年用の知能開発の問題集を売り出したのに、飛びついて、家でわが子に特訓を始めた。

そこで、問題集のあまりの難しさに、愕然とする。

わが子に教えるどころか、自分もわからない問題ばっか・・・

BILSEMが求めているのは、サバン的な能力を持つ子と思われるのだが、この勘違いは、先進国でもあるというから、一概にトルコの状況を笑えないだろう。アメリカでも、ギフテッドが通う学校の入試で、少なからず過去問題を特訓した子供が、選ばれることもあるらしい。

それにしても、3年生以降はテストが有料というのがうさんくさい。

日本では考えられないことだが、候補者の選抜をし、皆が準備しているというのに、いまだに肝心の試験日が発表されない。

保護者の教育がテーマのフォーラムでは、どうなっているのだ、といらいらした投稿が続いている。


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