天気の話

「うん、雨がきそうだな。よし、何時に降り出すか確認しよう」

子供の前で、得意げにスマホで局地予報を見る父親。

空をみて、雲を見る、湿気を感じる、風を感じる、

人間に本来備わっていた感性は、根こそぎパーである。

高校時代、数百枚の天気図を描き、胸をときめかせながら、地元の気象台を訪ね、天気関係の本を買いあさった母親は、忸怩たる思い。

当時の気象台は、大きな模造紙に、手書きで、エンピツで等圧線を記入していた。おお、さすが、と感涙した。

海洋に台風が発生しているので、スタッフを集め、ミーティングをしていた。旧神戸海洋気象台である。

ところで、数年前に、子供と一緒に日本の気象台イベントに行ってみたら、

2人の女性がパソコンのモニターの前に座っており、少し後ろに、上司らしいおっさんが、腕組みして、腰をずらしてヒマそうに座っていた。

子供たちが見学にきたときくらい、忙しい振りでもすりゃいいのに。。。と思った。

日本では、普通の民放でも、天気図を解説し、予報するが、それは視聴者がそれなりに理解できるからだ。

こちらでは、各地の予報が一覧で写るだけ。何の解説もない。
天気も日本ほどくるくる変わらないし、台風もない。農業をしている人でなければ関心も薄い。

地球上のどこの天気図もパソコンで調べられるのだが、アンカラママには、今はそこまでの情熱もない。

ただ、「ああ、いま寒冷前線が通過してるな」などとひとりごちるだけ。

ところで、ボランくんの学校の社会見学で、アンカラの気象台に行く機会があった。

といっても、現在の気象台は、見学を断られたため、昔の観測道具を陳列してある小さな博物館である。

マニアでなければ何の興味も引きそうにない、古びた道具の数々。

ボランくんがすぐに騒ぎ出し、私たちは博物館を出て、お庭で時間を過ごしていたのだが、

30年前の情熱を思い出し、暫し感傷にひたったアンカラママだった。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2カウンター
プロフィール

アンカラママ

Author:アンカラママ
トルコ エスキシェヒル在住

最新記事
最新コメント
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR