倍の理解

3年生。2桁以上の割り算が終わり、担任の先生は倍数算をやっている。

トルコはスパイラル方式なので、倍数算を低学年から毎年扱う。しかし、3年生で理解する子は少なく、パターンを覚えても、応用問題を自在に解けるようにはならない。

アンカラママのサイトを見て、今年も相談メールが来たが、ほとんどが3年生の保護者だ。子供が問題を解けないのを見て、悩み始める。

2016-2017年度の共通教科書に出ているのは次の問題。

ウサギ----ビーバー-----リス の線分図があり、ウサギからリスまでの距離は80m。
ビーバーからリスまで距離は、のウサギからビーバーまでの距離の3倍とすれば、ウサギからビーバーまでの距離はいくらか。

さて、アンカラママは今の時期だけ、例外的にどんぐり問題でなく、宿題に出てくる一般的な問題の絵図の例を見せる。

最初に、

「元の数を3倍して2を引くと28になる。元の数はいくらか」と言う問題をみんなに解いてもらう。これで、各担任の先生が、どういう解き方を教えているかわかる。

皆、いっせいに
(□×3)-2=28 と式をたて、×の下に÷を記入、-の下に+を記入している。28+2をし、30÷3で元の□にたどりつく。

典型的なパターン解法だ。さらに、その日の宿題で、これの類題(モノの名前と数字だけが変えてある問題)を10問ほどやる。先生はこれで「定着・習熟」を狙う。

ちなみに、□+□+□-2=28 と書かせる先生もいる。この人は「私は図を使って教えている」という。

翌週。

「ポケットにあるお金があと3倍あれば、合計60リラになる。ポケットにあるお金はいくらか」の問題をやってもらう。
問題を読むだけで、皆が「わかった!簡単!20リラ」と得意顔で言う。

その場にいた担任の先生の顔が、とたんに険しくなる。
なぜなら、2日前に、この手の問題を扱ったばかりで、その日の宿題にも類題が出ていたからだ。

アンカラママが、「まずみんなにやってもらいましょう」と言う。25人中、正解しているのは2人のみ。
先生は腹立たしげに「これで、みんなが授業を聞いていないのがわかったわ。正解の2人は、あとで表彰しなくてはね」

やれやれ、悪いのは子供か。

なぜ、中学の数学の先生が「子供たちが倍を理解せずに中学に上がってくる」と言っているのか。

なぜ、このやり方では、子供たちが倍を理解できないのか。

先生から見て、悪いのは子供と保護者、保護者から見て悪いのは子供(と先生)。いつまでたっても改善されない。

この時期、完全に理解しないまま、パターンを強要されている3年生は、同じどんぐり問題をやっても、2年生よりも反応が悪くなることがある。「考えられない頭」になっていて、週1のどんぐりでは勝てない。

さて、アンカラママはそのあとポケットを4つ描き、合計60リラ、という簡単な絵図を描いてみせる。
どんぐりでなくても、普段の問題も、こうやって解けるのだ、というお手本。

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